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生活福祉資金で149万円貸付!

後藤清和さん=貴金属卸売・住吉支部=は7月に149万円の生活福祉資金(生業費)の貸し付けを実現しました。

 昨年秋頃から取引先の廃業や倒産などで、売掛金約700万円が貸し倒れとなり経営環境が急激に悪化し、宮崎信用金庫・日本政策公庫・住宅ローンの返済が滞るようになり、住民税・固定資産税・国保税も滞納状態になりました。

後藤さんは、事務局員と相談しながら経営と生活費の見直し、おりしも成立した金融円滑化法を活用して、借入金の元金据置をおこない、税金滞納は事務局員と一緒に市役所へ行き、経営状況や生活状況を説明し分納を認めてもらいました。後藤さんは「この業界では、先行きがない。しかし20年以上営業をし、県内外の企業や個人客と取引したネットワークを活かしたい」と考え、新規事業としてアロマテラピーサロンの開業をめざし11月から研修を始め2ヶ月かけ資格取得しました。

隣接するゴルフ練習場や個人客に試験的に講習会などをおこなうなかで、ゴルフ練習場から「練習客のアフターケアに良いので」と施設内での営業を勧められ、個人客からも「心も体も癒されて元気になった」と言われるようになり、この仕事をやっていける自信がわきました。

しかし、機材や商品を揃えるのに資金が必要になりましたが、金融機関では新規融資は受けられませんでした。そこで商工新聞の記事を読み「融資が受けられないからこそ申し込んでみよう」と事務局員と相談し今年3月に宮崎市社会福祉協議会へ新規開業計画書を提出、市社協から「銀行融資が受けられない理由」「開業資金を受けて成功する意気込みと客観的な根拠」「アロマ療法の内容や集客方法」など事細かく8回にわたり提出書類の追加や手直しを指示されながらも粘り強く審査を待ちました。7月30日に待ちに待った融資決定の通知を受け取りました。

市社協の担当者は「生業費の融資は殆ど決まらず、今回も県審査委員の数名が難色を示していた」と厳しい審査を乗り越えての決済だったことを教えてくれました。「ようやく新しい一歩を踏み出すことができそうです」と笑顔で話す後藤さん。一つ一つの課題を粘り強く行動した成果です。