「所得税法第56条廃止」へ大きな前進 宮崎県議会で意見書採択
地域経済の担い手である中小業者は、家族全体の労働によって支えられています。しかしながら、日本の税制は所得税法第56条「事業主の配偶者とその親族が事業に従事したとき、対価の支払いは必要経費に算入しない」と家族従業者の働き分を必要経費として認めていません。
国連の女性差別撤廃委員からも「所得税法第56条は女性に不利益を与えるのではないか」と異議が出されています。
所得税法第56条は廃止すべきと、約400もの自治体が国に意見書を上げているなか、全国の仲間が意見書採択に向けて奮闘しています。
「採択の瞬間、涙がこぼれた」
村上さん(県婦協部長・宮崎民商婦人部部長)は、こみあげる思いを語りました。
9月23日、県議会の本会議にて「所得税法第56条の廃止を求める請願書(意見書採択)」が全会一致で採択されました。県議会での採択は全国で9番目となります。
宮崎県内で、日向市・延岡市・国富町・綾町が採択を勝ち取っているなかで、宮崎県婦協は「なんとしても県議会で採択を勝ち取ろう」と、永年にかけて議員訪問や署名にとりくみ、毎年請願書を提出してきました。今回の採択は「道理ある要求に基づき、継続的な運動が実を結んだ」成果といえます。
議会傍聴に駆けつけた役員さんは「ずっと採択を勝ち取れない状況で心が折れそうになったけど、本当に諦めなくて良かった」「すぐにみんなに知らせたい」と喜びを分かち合いました。
常任委員会の一員としてご尽力いただいた来住議員(日本共産党)からは、「どこの会派も反対する大義が無いことは明らかなんですよ」「県議会での採択は必ず地方議会を動かすはずです」と激励をいただきました。
婦人部役員さんは「これで県内の自治体での採択に大きく展望が開けた」「今回の成果を確信にみんなで頑張りましょう」と、大きな志を胸に意気込みを語りあいました。