差し押さえ物品の返還求め 仲間と宮崎市役所へ抗議
店に市の職員が数名来て焼酎などを持っていかれた」と居酒屋を営む会員Sさんから連絡が入りました。Sさんから詳しい内容を聞き、市役所へ事務局員も同行。相談を受けた久保田さき市議(日本共産党)、後藤泰樹さんも駆けつけてくれました。
営業不振が続くSさんは、2年ほど前から換価の猶予申請を行い国税を分納中でしたが、市税は納付することが困難な状況でした。
Sさんは担当職員に「滞納して納付相談に行けていない自分も責任があり差し押さえされても仕方ないが、せめて顧客がキープしている焼酎1本については返してほしい。代替品を購入しようと同じ品を探したが見つからず顧客にも電話をして謝罪した。」と訴えましたが、市の担当職員は「調理器具を押さえたわけでもなく、営業に支障をきたすようなことはしていない」「(返品を要求しているお酒1本については)預かり証がないため、Sさんの資産であると判断した。顧客の持ち物である立証ができないと返品はできない」と主張。Sさんは「証明するものはない。電話で本人に確認してほしい」と訴えるも職員は聞き入れませんでした。
同席していた仲間は「営業を困難にする差し押さえをしていないと言っているが、提供するお酒がなく、この日はお店を急遽休みにせざるを得ない状況に陥った。また、顧客がお酒を飾るのは慣習としてあることで、預かり証など発行する店など聞いたことがない。さらに、返品を求めているお酒が顧客の持ち物でないこと・Sさんのものであることを市は立証できるのか」と訴えました。職員は「ご意見いただいた件を含め検討します」と回答。後日、無事に返還されました。
Sさんは「本当に良かった。これで顧客にも顔向けができる。しっかり計画を立てて国保税を含め市税を誠意をもって納付していきたい」と語り、猶予申請手続きを進めています。